第1回日本中医学会学術総会会頭 平馬直樹
本学会の第1回学術総会が、このウェブサイトでもご案内があるように、9月3日午後と、4日午前午後にわたり開催されます。
総合テーマは「中医学の臨床への普及と科学的検証」、国外からの3題の招待講演、国内の2題の特別講演、4つのシンポジウム、針灸のセミナー、一般演題からなる内容です。
今回は中国から趙吉平先生、韓国から金英信先生、台湾から陳志芳先生をお迎えして講演いただきます。趙吉平先生(女性)は、北京中医薬大学の針灸の大家で、学術交流のために日本に長期滞在されていたこともあり、日本ともなじみの深い方です。金先生と陳先生からはそれぞれ、韓国、台湾の伝統医学の事情をお聞きできるでしょう。
福岡大学副学長の藤原道広先生からは興味深い「中薬の脳血管性認知症における予防・治療的役割」の特別講演をいただきます。針灸の藤井正道先生からは実技を交えて「督脈通陽法」を解説いただきます。鍼灸は4日午後にも「中医鍼灸のさまざまな手技」のセミナーが設けられています。
シンポジウムは「心の疾患と中医学」、「中医学で難病に挑む」、「中医学の科学的エビデンスを得るために:非侵襲的光計測の役割」、「生薬の資源保存と安全性確保」の4つが行われます。それぞれ気鋭の演者によりシンポジウムが進められます。ご期待ください。
多くの会員のご協力で、このように国際色豊かで、内容も深い盛りだくさんのプログラムを組むことができました。できるだけ多くの皆様の参加をいただき、本学会の学術総会の門出を、賑やかに飾っていただき、日本の中医学の発展普及のための一石を投ずることができれば、会頭としてこれほどうれしいことはありません。
9月3、4の両日、皆様の参加を心よりお待ち申し上げます。参加の登録はこのウェブサイトを通じて行うのが便利です。3日夜の懇親会にも多くの皆様のご出席をお願い申し上げます。会場のタワーホール船堀へは地下鉄都営新宿線利用が便利です。船堀駅からすぐです。それでは会場でお目にかかることを楽しみにお待ち申し上げます。
概要
[綜合テーマ] 中医学の臨床への普及と科学的検証 |
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会 期 | 2011年9月3日(土)・4日(日) |
会 場 |
タワーホール船堀 |
参加費 |
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学術総会用振込 口座 |
※入金〆切は26日とさせていただきます。 ※学会入会申込の口座とは異なりますので、ご注意ください。 |
申込方法 |
※ 勝手ながら事前受付は締め切りました。 |
主なプログラム
( 詳細スケジュールはこちら)
( 抄録集はこちら)
講 演 | |
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招待講演 | 『鍼法妙無究,灸道藏玄機習研鍼灸的粗浅体会』趙吉平先生(北京中医薬大学東直門医院) 『日韓伝統医学交流の経験』金英信先生(韓国) 『台湾中医薬の現状と特色』陳志芳先生(台北市中医師公会理事長) |
会頭講演 | 『中医学の継承』平馬直樹会頭 |
特別講演 | 『督脈通陽法』藤井正道先生(結(ゆい)針灸院) 『中薬の脳血管性認知症における予防・治療的役割』藤原道弘先生(福岡大学副学長) |
シンポジウム | |
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シンポジウム① | 『心の疾患と中医学』 「難治の自律神経失調症」土方康世先生(東洋堂土方医院) 「ストレス関連疾患に対する漢方治療」西田愼二先生(日本赤十字社和歌山医療センター) 「慢性統合失調入院患者への漢方治療の効果」陸佐代子先生(兵庫県立尼崎病院) 「うつ病(うつ病症候群)と鍼灸治療−基礎と臨床から−」福田文彦先生(明治国際医療大学) |
シンポジウム② | 『中医学で難病に挑む』 「疑難病に対する中医学治療経験」清水雅行先生(清水内科外科医院) 「中医鍼灸で難病に挑む」趙吉平先生(北京中医薬大学東直門医院) 「反射性交感神経性ジストロフィー/複合性局所疼痛症候群タイプⅠへの中医治療の試み」加島雅之先生(熊本赤十字病院内科) 「特殊な疾病に対する中医治療の実証」董延齢先生(台北市中医師公会顧問) |
シンポジウム③ | 『中医学の科学的エビデンスを得るために:非侵襲的光計測の役割』 「光計測によるマッサージ効果の検証」長野正樹先生(パナソニック電工) 「光計測による薬物効果の検証」辻井岳雄先生(日本大学医学部) 「光計測による心理的状態の検証」中村俊先生(東京農工大) |
シンポジウム④ | 『生薬の資源保存と安全性確保』 笠原良二先生((株)ツムラ)・姜東孝先生((株)栃本天海堂) |
セミナー | |
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鍼灸セミナー | 『中医鍼灸のさまざまな手技』(講演と実技) 賀偉先生(精誠堂針灸治療院)・河原保裕先生(アコール鍼灸治療院)・関口善太先生(中醫堂関口薬局・関口鍼灸院) |