日本中医薬学会

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日本中医薬学会設立趣意書

日本中医薬学会 理事長

酒谷 薫

(東京大学大学院 特任教授)

日本中医薬学会 会長

平馬 直樹

(平馬医院 院長)

日本の伝統医学である東洋医学は中国に由来し、日本東洋医学会、全日本鍼灸学会等各学術団体の主導のもと、発展を遂げ我が国の医療に根付いている。学術的な功績も蓄積され、治療効果も認知されるようになっている。

一方、中医学は本来、世界の伝統医学の中でももっとも理論体系が整い、治療手段が豊富で、長い治療経験の蓄積があり、治療効果にすぐれ、高い実用性を備えている。養生思想にもすぐれ、疾病の予防や健康増進にも活用できる。このような優位点を備えた中医学は、広く世界に受け入れられ、その神髄である弁証論治による診断治療のシステムは、世界に拡がっている。私たちは、中医学本来の身体観、病態観、弁証論治の診断治療を専門的に研究し、これに関連する領域の研究を促進し、知識と技術の交流を深め、その発展と普及を通じて、現代の医学と医療に寄与する成果を追求するため、日本中医薬学会を設立する。日本中医薬学会の創設は、我が国の東洋医学を補強し拡大することになり、中国伝統医学文化圏との医学交流の窓口の役割を果たすことになり、中医学を標準とするこの分野の学術活動の全世界への展開を担うことになる。

日本中医薬学会は、悠久の中医学の水脈を汲み上げ、現代の目で評価、継承するとともに、現代医学が解明する身体や疾病の知識から中医学を見直し、先端科学技術を活用して中医学の本質を究明し、その役割を高め、医学の一分野として現代の医学と医療に貢献する。日本中医薬学会の遂行する事業は、学術集会の開催、学術情報の発信、教育普及活動、国内外の関連団体・機関との交流、ことに中国の中医学界との学術交流などである。広く医学や関連する分野の協力を募り、国・公共団体・産業界に支援を求め、中医学の発展を担いたい。

日本中医薬学会設立準備委員一同は、日本中医薬学会設立の趣旨に賛同いただける、医療従事者、研究者の幅広い参加を切望する。

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