日本中医学会

日本語 | 中文English

学術総会

会頭挨拶

2020.01.06

 
第10回学術総会 会頭 酒谷 薫 
(日本中医学会理事長、東京大学大学院特任教授)

一般社団法人日本中医学会 第10回学術総会を2020年11月22、23日に東京大学柏キャンパスにて開催させて頂きます。日本中医学会が発足し10年の節目となる本総会を担当させて頂くことは大変栄誉に存じております。

本総会を企画するにあたり、メインテーマとして「次世代中西医学結合:伝統と先端科学の融合」といたしました。これまでの学術総会では、「伝統と先端科学の融合」をテーマにしたシンポジウムを毎年開催しておりましたが、本総会ではそれを副題として、様々な先端科学技術と伝統的な中医学を融合した次世代中西医学結合の実現を目指しております。

先端科学の一つである脳科学は、新しい中西結合医療を切り開く可能性を秘めております。中医学では脳疾患の病態を脳が含まれていない五臓六腑で説明します。これは脳科学をベースにした西洋医学の考え方からすると不合理なように思われますが、実は脳疾患を全身疾患としてとらえるという最近の西洋医学の考え方と一致しているのです。例えば、認知症は脳疾患ですが、認知症の発症には生活習慣病や貧血・栄養障害などの全身性代謝障害が関与していることが最近の研究で分かってきました。認知症の病態に対して中医学と脳科学をベースにした西洋医学が似た考え方をすること自体興味深いことですが、認知症に対する中医学と西洋医学を結合した新しい中西結合治療法が生まれる可能性を示しているのです。また、近赤外分光法(NIRS)や機能的MRI(fMRI)などの脳機能イメージング法を用いることにより、これまで明らかでなかった鍼灸の治療メカニズムなどが明らかになってきました。このように、脳科学などの先端科学技術は次世代中西医学結合を実現する上で大きな役割があるのです。

さらに、近年、急速に発展しております人工知能(AI)や深層学習(Deep Learning)などの情報技術も次世代中西医学結合に貢献する可能性があります。例えば、深層学習の入力層と出力層に対して、経験豊かな老中医の四診と弁証論知を学習させることにより、老中医と同水準の中医診断治療ができるCAD(Computer Assisted Diagnosis)が実現できる可能性があるのです。

このようなコンセプトに基づいて、機器展示は従来の企業展示だけでなく、テーマ展示「未来の中西医学結合」を計画しております。

“会員による会員のための総会”となりますよう会員の皆様には、奮ってご応募、ご提案、そしてご参会いただきますようお願い申し上げます。

※本学会雑誌を閲覧するには会員登録が必要です(ダイジェスト版を除く)。
入会案内はこちら

※Macをお使いの場合でうまく閲覧できない場合は、Webブラウザ「Firefox」にて閲覧ください。(Webブラウザ「Safari」で閲覧ができない場合がございます)Firefoxは以下のサイトから無料でダウンロードできます。
http://mozilla.jp/firefox/download/all/


PDFファイルをご覧いただくには、Adobe社の Adobe Readerが必要となります。まだお持ちで無い方は左記から最新版をダウンロードしてください。

1 / 2412345...1020...最後 »