日本中医薬学会

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第10回学術総会 2020年

2021.02.09 カテゴリー:過去の学術総会

 

第10回学術総会 会頭 酒谷 薫 
(日本中医学会理事長、東京大学大学院特任教授)

第10回日本中医学会学術総会の開催準備を始めた頃には新型コロナウイルス感染症は未だ発生しておりませんでした。今年に入ってから新型コロナウイルス感染が世界的に拡大する傾向を見せ始め、4月には緊急事態宣言が発令されました。この頃より、大会組織委員会ではWEB方式による開催が議論されるようになりました。7月に入り新型コロナウイルス感染が再び急速な拡大傾向を示しはじめ、大会組織委員会と議論を重ねましたが、本大会はWEB方式の開催にすることにいたしました。

WEB方式では実技を伴うワークショップや企業展示などは制限を受けますが、自宅からでも手軽に参加でき、海外との交流も簡単にできるなどメリットも少なくありません。実際、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、ICT(情報通信技術)を活用したテレワークやオンライン講義などが急速に普及しております。

本学術総会では、WEB開催のメリット生かして、次のプログラムを企画しました。まず、過去10年間の学術総会における講演の一部をWEB上で閲覧できるようにします。これまで主な講演をビデオで録画しアーカイブスにしておりましたが、これを参加者に公開することにいたしました。次に、シンポジウムテーマ “次世代中医学を目指して:我々は何をすべきなのか?”を企画しました。今年は日本中医学会が設立されて10年の節目になりますが、この10年間に中医学を取り巻く状況は大きく変化しました。医学、先端科学技術の発展、中国の経済発展、あるいはコロナウイルス問題による生活様式の変化など、私たちは10年前には想像できなかった激動の真っただ中にいます。このような状況の中で単に過去を踏襲するのでは、日本の中医学は衰退してしまうかもしれません。日本中医学会は次の10年間でどのような方向に進むべきか?これまでの学術総会で会頭を務めてこられた先生を中心にご意見を頂き、会員の皆様とともに議論しながら次の10年の日本中医学会の方向性を模索したいと思います。

概要

[綜合テーマ]
次世代中西医学結合:伝統医学と先端科学の融合
会  頭
酒谷 薫(東京大学大学院 新領域創成科学研究科特任教授)
会  期

(LIVE配信)  :2020年11月22日(日)・23日(月・祝)
(オンデマンド配信):2020年11月24日(火)~12月6日(日) 23:59まで

会  場

WEB方式による開催となります

会  費

※参加申込を締め切りました。
 多数のお申込をいただき、ありがとうございました。

主な内容

○ 会頭講演
「⽇本の中医学の発展を⽬指して」
… 酒⾕薫(東京大学大学院 新領域創成科学研究科特任教授)

○ テーマ講演
「新型コロナウイルス感染症に対峙する」
… 方邦江 (上海中医薬大学龍華医院 救急救命センター長)
… 黄怡嘉 (三軍総医院中医部 主任)
… 藤田康介(上海TOWAクリニック中医科 主治医師)
… 加島雅之(熊本⾚⼗字病院 総合内科)

○ シンポジウム①
「次世代中医学を目指して:我々は何をすべきなのか?」
… 平馬直樹(日本中医学会会長/平馬医院 院長)
… 関隆志 (フジ⻁ノ⾨整形外科病院 統合医療センター)
… 吉冨誠 (公⽴梼原病院)
… 西本隆 (⻄本クリニック)
… 路京華 (中国中医科学院広安門医院 客員教授)
… 浅川要 (東京中医鍼灸センター 院⻑)
… 篠原昭二(九州看護福祉⼤学 教授)
… 戴昭宇 (香港浸会大学中医薬学院)
… 別府正志(東京医科⻭科⼤学)
… 萩原圭祐(⼤阪⼤学⼤学院医学系研究科 先進融合医学共同研究講座 特任教授)
… 加島雅之(熊本⾚⼗字病院 総合内科)

○ シンポジウム②
「with コロナ時代の漢方相談薬局の役割」
… 山田康嗣(東京中医薬研究会 会長/ナチュラルくらぶヤマダ薬局)
… 長澤貴代子(㈲東薬局)
… 萬代誓(日本中医薬研究会 理事/よろず漢方薬局)
… 松江一彦(㈲松江堂薬局)

○ ワークショップ
「みんなで弁証推論」
コロナ時代の感冒診療オンラインシミュレーション
~外来診療における東西両医学からのアプローチ~

○ 報告
「中国留学生便り」

○ 一般演題