日頃より皆さんの中医学を活用した診察、治療は患者さまにたくさんの喜びを与えているものと思います。そんな症例を持ち寄って中医学の考えを深めたり、違った側面からの考え方や、うまくいかない症例を相談する。第9回学術総会では、そんなセッションを行います。
このセッションでは皆さんから「うまく行った!」とか「わからないけど効いた」など様々な症例を募集いたします!
ひとつの症例を解決するのに様々な考え方があります。それは山の頂上に到達するのに様々なルートがあるのと同じ様です。
中医学的な考えというのは何でしょうか?陰陽、五行、経絡、気・血・津液・精、五臓六腑、運気論、傷寒論、温病学説、補土派など、理論はさまざまあるでしょう。これらの理論は何のためにあるのかというと、目の前の患者の訴えを解決するためにあるのです。
今、目の前に困っている患者がいるとするならば、目的はその症状を取り除くことです。そのためには様々な考え方があって良いのが中医学です。ひとつの考え方に縛られることはありません。
もし、あなたが考えだした治療法で、どんな訴えも改善できるならば、それはすでに新たな中医学理論かもしれません。しかし、すぐに自分ですぐれた治療法を編み出すのは難しいため、それまでは近くにいる先生や過去に自分の経験を残してくれた先生、およそ3000年前に理論を残してくれた聖人に習い、やり方を真似するのです。
さて日本の中医学教育はどうでしょうか?系統立てて的確に教育し、臨床を経験し、世に送り出すシステムは?国としての認定は?
今回症例を分析していただく「名医」は、沖縄で中医臨床と教育にご活躍の医師の梁哲成(ヤンチョルソン)先生、上海で中医師としてご活躍の藤田康介先生、台湾の中国中医薬大学を卒業し東京で鍼灸&漢方で開業していらっしゃる医師の郷家明子先生の3名です。
これがすべてではないというのは当然ですが、それがひとつの考え方であるというのも事実です。自分の考え方を違った側面から見直す良いチャンスになればと思います。
サンプル(PDF)を参考に、皆さん奮ってご応募ください!
日本中医学会事務局(endai@jtcma.org)までメールでお送りください。