日本中医薬学会

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第6回学術総会 2016年

2016.04.01 カテゴリー:過去の学術総会


浅川 要(東京中医鍼灸センター)

2015年の第5回日本中医学会学術総会中に開催された理事会で、今年(2016年)9月に予定されている第6回日本中医学会学術総会の会頭に指名され、お引き受けすることにしました。

第6回大会では、中医鍼灸に焦点を当てた大会にしたいと思っております。

日本に「中医針灸学」が伝入して半世紀近く経った今日、日本各地で中医学に基づいた鍼灸治療が行われ、また、鍼灸学校の東洋医学に関するカリキュラムも、中医学を色濃く反映したものになってきました。この点では、「中医針灸学」は、日本において確実に一定の広がりを示してきているといえるでしょう。

しかし、同時に中国の気候風土や現代の政治状況の中で生まれた「中医針灸学」は、それを無批判にそのまま実践してみると、日本の自然や社会状況に当てはまらない点が多々、存在するのも事実です。

この辺で、「中医針灸学」に立脚して、自分たちがこれまで行ってきていた「日本中医鍼灸」が本当に日本の風土や社会状況に合致したものになっているのか、一度、きちんと検討してみる機会を持ってもいいのではないでしょうか?

要するに、こうした検討をきちんと行うことは、日本の状況に適合した「日本中医鍼灸」を創設していく上で不可避だと考えております。

そこで、今年の学術大会では、そうした観点から、一つの企画としては、「中医針灸学」が日本に導入された経緯を明らかにし、同時に、日本で東洋医学を長く主導的に牽引してきた「経絡派」とカテゴライズされた流派の先生をどなたかお呼びして、他派から見た「日本中医鍼灸」の問題点を浮き彫りにしたいと思います。

もう一つの企画としては、現代中国において「中医針灸学」の弁証論治の体系が、どのような経緯で形成されてきたものなのか、その歴史を解き明かしてみたいと考えています。

文字通りの「古きを温ねて新しきを知る」大会が開かれることを希求いたしております。

概要

[綜合テーマ]
日本中医学の創造を目指して
会  頭 浅川 要(東京中医鍼灸センター 院長)
会  期 2016年   9月17日(土)  13:00 ~ 17:30

             9月18日(日)    9:00 ~ 16:00
懇親会: 9月17日(土)  18:00 ~ 20:00

 

会  場

タワーホール船堀(大ホールほか)
(東京都江戸川区 都営新宿線「船堀駅」徒歩約1分)
会場詳細はこちら

主な内容

● シンポジウム
 「中医鍼灸は市民権を得たのか」
   岡田明三(経絡治療学会会長)
   寄金丈嗣(六然社主宰)
   井ノ上匠(中医臨床誌編集長)
   浅川 要(東京中医鍼灸センター院長)
 「漢方:中医学から学ぶもの」
   秋葉哲生(あきば伝統医学クリニック院長)
   戴 昭宇(香港浸会大学中医薬学院教学科研部高級講師)
   平馬直樹(平馬医院院長)
 「中医学エビデンス再考」
   並木隆雄(千葉大学大学院医学研究院和漢診療学講座 診療教授・准教授)
   吉野鉄大(慶應義塾大学病院漢方医学センター 助教)
   岩崎 鋼(石巻市雄勝診療所長)
   酒谷 薫(日本大学教授、次世代工学技術研究センター センター長)
 「薬局における中医学相談」
   福本哲也(明正薬局)
   王 全新(株式会社誠心堂薬局)
   山田哲也(東京薬科大学薬学部 中国医学研究室)
● 特別報告
 「中医鍼灸の弁証論治の成り立ちと今後の方向」
   井ノ上匠(中医臨床誌編集長)
● 招待講演
 「再発させないがん治療」
   小髙修司(中醫クリニック・コタカ院長)
● 鍼灸実技講演
   金子朝彦(三旗塾主宰)
● ワークショップ(ワークショップについて)
 「中医学的総合診療 症例検討会」※定員30名
   石川家明(TOMOTOMO代表)
   木村朗子(ともともクリニック院長)
● 一般公開講演
 「現代人を救う 中医鍼灸と漢方薬」
   岸奈治郎(岐至漢方クリニック院長)
   趙 貞華(誠心堂薬局中医学アドバイザー・鍼灸師)
● 一般口演

 

詳細プログラム

参加費
● 会員
4,000円(当日:5,000円)
● 学生会員
2,000円(当日:3,000円)
● 非会員(一般)
10,000円(当日:15,000円)
● 非会員(学生)
3,000円(当日:5,000円)
※ 学生の方は当日学生証をご提示ください。

 

事前受付は終了しました。
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